屋久島トレイル整備便り~永田岳 笹刈り編~

永田岳とは??

屋久島の真ん中あたりにど〜んとそびえる永田岳(ながただけ)は、標高1,886mの超ド迫力の名山!九州ではなんと第2位の高さを誇ります。九州最高峰の宮之浦岳、黒味岳と合わせて屋久島の焼酎『三岳』の名前の由来にもなってます。宮之浦岳の山頂から見下ろす永田岳の姿はめちゃめちゃカッコよく、一度見たらきっと忘れられない、そんな山です!
永田岳の山腹で咲き誇る白と淡いピンクの石楠花と、その背後に広がる緑の稜線。
早朝、純白と淡紅色の石楠花が彩る山腹の向こうに、深い緑の稜線と永田岳の雄姿が広がる。
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笹刈りメンバー

オールガイドで構成されたこのチームは、屋久島山岳ガイド連盟に加入した
屋久島の山道を守りながら訪れる人たちの安全を支える頼もしい仲間たち。
僕はトレランで鍛えた体力を発揮すべく、意気揚々とスタート!
1日目は淀川登山口から永田岳まで、コースタイム約6時間・約10kmの道のりを歩きます。
梅雨の蒸し暑さと2泊分の荷物+トリマーや燃料など整備道具を背負っての移動は
さすがにキツかったけど、絶景に癒されて心はリフレッシュ。
屋久島・永田岳へ向かう途中、青空の下で笑顔を見せるガイド仲間6人の集合写真。
1日目の作業開始前、永田岳へ向かうガイドチーム。笹刈りに燃える仲間たちと、これから始まる作業に胸が高まる一枚。
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目的地に到着!さあ、笹狩りスタート!

14時ごろに目的地へ到着。
休憩と作業の準備をして15時から作業開始。
ブユが大量にいるのと蒸し暑さの中、
2時間みっちり作業を行い、この日の作業は終了!!

移動に作業に
全力で駆け抜けた1日。
明日に備えて、これから夕食タイム。
皆さん、1日お疲れ様でした!!
永田岳を背に、トリマーで笹を刈るヘルメット姿のガイド。緑の稜線と切り開かれたトレイルが見える。
トレイル整備の相棒トリマーを手に、永田岳を背景に笹刈りに励む先輩ガイドよっしーさん。少しずつ切り開かれれていく道が気持ち良い。
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作業後は自然満喫タイム♪

作業後は、テントを設営し、夕食タイム。
※特別な許可をいただき作業場近くにテントを設営しています。

消耗した体力を回復させるためには
ご飯はめっちゃ大事です!!
そんなご飯を食べながら大好きな永田岳を
大好きな仲間と眺める時間は
特別すぎるかけがえのない時間でした♪
夕陽に染まる永田岳の稜線と、その下に広がる雲海。
作業後のご褒美。日没直前、永田岳の山頂から望む壮大な雲海と茜色の空。汗を流した一日の締めくくりにふさわしい絶景でした。
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九州最高峰 宮之浦岳から見る朝陽。

トレイル整備の作業開始は朝7時。
前夜は寝不足だったので20時にはテントに潜り込み、少しでも休もうと試みた。


翌朝3時――目覚ましより早く目が覚め、テントの外に飛び出す。
空を見上げると、満天の星!我慢できずに「行くしかない」とひとり宮之浦岳へとレッツゴー。

頂上に立つと、冷たい夜風が気持ちいい。防寒着を装着し万全の体制に。
誰もいない山頂で、静寂の中から昇る朝陽を胸いっぱいに味わった。
夜明け前のマジックアワーに真っ赤に焼ける空
夜明けのマジックアワー。真っ赤に燃える夜明け前の空。これから訪れる朝陽への期待が高まる一瞬。
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気づくとガイド仲間の金井さんも来てた♪
2人で朝陽を身体いっぱい楽しんだ!!
宮之浦岳山頂の標識横で、朝陽を見つめるガイド
山頂で迎える朝陽。宮之浦岳の頂上で、ガイド仲間と朝陽を捉えた瞬間。さんさんと輝く太陽が今日も頑張ろうって鼓舞してくれました。
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朝陽をたっぷり浴びてエネルギー満タン!
「よし、今日もがんばるぞー!」と気合いも最高潮に。

宮之浦岳を後にしての下山道でも、眩い光線に心を奪われっぱなし。
ときおり立ち止まり、黄金に輝く斜面をじっと見つめる。
その一瞬を逃さず、シャッターを切る手が止まらなかった。


テントに戻り、朝食をとり
さあ、いよいよ2日目の作業開始だ!!
朝陽を浴びて黄金色に輝く屋久島の山々と石楠花の群落
朝陽に照らされ、シルエットを描く屋久島の山々。その前で咲く石楠花が、この時間をより素晴らしいものにしてくれました。
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限られた時間の中で頑張る!!

天候悪化が予想される稜線上で、大雨と雷のリスクを考慮。
チーム会議の結果、「15時までに作業を完了し、早めに山小屋へ下山する」作戦で決定。

限られた時間を有効に使うため、メンバーを2班に分け、役割を明確化した。
それぞれの分担エリアに全力で取り組むトレイル整備が始まりました。
木橋の上に立ち、永田岳の稜線を背景に作業道具を携えたガイド2人
小さな橋を渡りながら、永田岳山頂へ向かう準備をする僕らのチーム。澄み渡る青空が、頑張れよって後押ししてくます。暑いけど。。。
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僕のいた班は、永田岳直下のセクションを担当。
機動力を活かし、笹刈り作業をスタートしました。
照りつける日差しとブユ(ブヨ)の猛烈なアタックに苦戦しながら、頑張りました!!
ときおりそよぐそよ風が、身体を優しく冷ましてくれて、チームの士気を支えてくれました。
大きな岩塊を背に、笹原の中でトレイル整備に取り組むガイド仲間2人
巨大な石のモニュメントがそびえる永田岳直下で、仲間と息を合わせながら交代交代でトレイルを切り開いていきます。
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仲間とのチームワークは本当に抜群でした。

トリマー担当 が先頭を切り、
刈り取った笹の撤去担当 が手際よく道から除け、
作業風景を記録するフォト担当がバッチリ記録として残す。

必要に応じて役割をスイッチしながら、
限られた時間の中で効率的に整備を進めることができました。
結果として、安全かつスピーディーに整備し終えることができたのは、
普段から共に山で働くガイド仲間の連帯があってこそです。
青空の下、永田岳直下の笹原でトリマーを構え作業を始めるガイドの姿
いざ、笹刈りスタート! 永田岳直下の斜面で、最初の一刈りに臨むガイド。
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作業終了から下山へ。

予定どおり15時に作業を完了し、16時前から下山開始。
作業も全力でやったからこそ、みんな疲労を抱えての下り道でした。
作業中、熱中症のような症状を訴える仲間が出たため、荷物をシェアして負担を分散。
互いに声を掛け合いながら、適時休憩しながら無事に山小屋までたどり着きました。
山小屋でほっと一息つきながらみんなで味わった夕食も、かけがえのない大切な時間。


2泊3日での作業、ハードで楽しく、かけがえのない幸せな時間でした。
屋久島で登山される皆さんが少しでも快適に永田岳へ行けますように。
栗生岳や翁岳を望みながら、屋久島トレイルを下山するガイド仲間の列
トレイル整備を終え、下山中の1枚。背後には屋久島の栗生岳や翁岳をはじめ、雲上の稜線が広がる絶景が広がっています。
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